
桜田小学校で進む校庭を活用した「流域治水」の取り組み
現在、鷲宮地区の桜田小学校では、校庭を活用した「大中落川流域雨水貯留施設整備事業」が進められています。
この事業は、「グリーン・サンド」と呼ばれる透水性の高い資材を使い、雨水を一時的に校庭の地下に貯めることで、周辺河川への急激な流出を抑えることを目的としています。
事業の背景には、中川・綾瀬川が「特定河川」に指定されたことがあります。これにより、河川だけでなく流域全体で治水対策を進める必要が生じ、「流域治水」という考え方のもと、学校敷地も含めた対策が進められることになりました。
今回の整備では、約1ヘクタールの敷地で、およそ960立方メートルの雨水を貯留できる見込みです。周辺の都市化が進む中で、大中落川への雨水の流出負担を軽減する効果が期待されています。
一方、工事で発生した土について土質試験を行った結果、当初予定していた受け入れ先では処分ができないことが判明し、より遠方の処分先へ変更する必要が生じました。これに伴い、工事費と工期について契約内容の変更が必要となり、事業期間は当初の3月末から5月29日まで延長されることとなりました。
現在は、校庭周囲の施工を終え、中央部分の掘削作業が進められています。校庭部分の工事は3月末までに完了し、中間検査を経たうえで、4月からは学校が校庭を利用できる予定とのことです。
また、工事期間中の安全対策として、登下校時間帯には工事車両の出入りを行わないこと、警備員を常時配置することなど、児童の安全を最優先とした対応が取られています。工期延長期間中も学校側と丁寧に調整を行いながら、可能な限り学校運営への影響を抑え、安全対策を継続していくとのことです。
これは大規模な治水施設の整備が難しい地域においても、小学校の校庭という身近な公共施設を活用し、地域全体の安全につなげていこうとする取り組みです。
今後、その効果をしっかり検証しながら、必要に応じて市内の他のエリアへの展開も検討していくことが重要だと感じています。