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静岡県島田市と川根本町でサッカーを通じて地域の分断を繋ぎ止める取り組みを進める球舞のマルコさんに触発され、急遽川根本町まで弾丸で行ってきました。

山に囲まれた街は、至る所にお茶畑があり、また林業が盛んな地域でもあります。そして大井川が大きく畝りながら山間を流れており、広い川幅両岸を結ぶために至る所に橋(吊り橋もめちゃくちゃ多い!)がかけられていて、河川によって文化的に繋がった非常に面白い地形でした。

残念ながら大井川鐵道は、昨年の台風15号の影響で一部区間のみしか運行されていませんでしたが、大井川鉄道がこの地域に果たす役割はとても大きいことが容易に想像できる地形ですので、本当に早く復旧してほしいものです。また、車の運転中に野生の猿が道に飛び出してきたりして、大自然が感じられる地域でした。

元々、この川根地区は、「三川根」と呼ばれ、本川根町、中川根町、川根町の自治体に分かれていましたが、平成の大合併により紆余曲折を経て、島田市と川根本町の2自治体に統合されました。過去、そして現在の行政区の編成が、地域に住む人たちの意識に大きな影響を与えたことは想像に難くありません。

実はわたしの住む久喜市でも、程度の違いこそあれど、行政区毎にそれぞれ縄張り意識のようなものがあるのは紛れもない事実で、共通の課題が川根地区にもあるんだろうと思いながら、街を巡りました。

川根地区は、人口減少・過疎化と高齢化が深刻な課題で、高齢化率は50%を越えています。この数字は、静岡県内でも2番目の高さ。その対策として、全国で初めて移住促進策として、ひとり親家庭の移住促進事業「マザーポート移住」を開始しています。

地域の学校は統廃合が進み、同時にスポーツ環境もどんどんなくなってしまっているとのこと。いまや数少ない子どもは何時間もかけてスポーツをしに行くなんてこともあるそうで、自治体の消滅の危機が待ったなしに目の前に迫っています。

この難題に立ち向かう人たちの取り組みを、対岸の火事とは思えませんでした。「こんな危機的な状況で、地域でいがみ合ってる場合じゃない」というマルコさんの意見はごもっともです。次回は、「よそ者」である球舞メンバーの熱意とサッカーというツールによって、分断された小さな街が少しづつ繋がりはじめているところをみてみたいところです。

今回の川根視察では、マルコさんに川根で製茶をしている方をご紹介いただくなど、地域の方のお話も聞くことができ、今まで見えなかったものが少しだけ輪郭を表してきてくれた気がします。

この取り組みはスポーツコンテンツを自ら創造し、社会資源として活用して課題解決に繋げる取り組みとして、非常に興味深く、より深く関わらせてもらいたいと感じるようになりました。

時間を見つけてまた川根に視察に行こうと思います。

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