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今日も夜な夜な、令和5年9月定例会の議案調査を行っています。昨日も今日も終日に渡って、令和4年度の久喜市の決算書と睨めっこしているような状況です。

昨年は、自分が議員になる前の年度の決算認定を行わねばなりませんでしたので、その違和感を感じながらも、議員としての役割を果たそうと必死になって決算書を読み漁りました。自治体の決算書を審議すること自体も初めての経験でしたので、指標となる数値や監査の意見書を参考にしながら財務状況の概要をなんとなく把握し、あとは個別の事業に対する成果を見ていくというやり方をしていたように記憶しています。

しかし昨年のやり方では、久喜市の収入(歳入)の構造を本質的に把握することはできず、指標からの判断だけして表面的な理解に終始していたので、財政面からみた本当の久喜市の姿は見えてはきませんでした。

今年はより本質的に把握したいと思い、支出(歳出)の状況だけでなく、収入(歳入)の内容やその数字の社会的な背景も紐解きなながらより深く数字を探り審議をしているところです。その他にも、時には中期財政計画も引っ張り出しながら、貯金(基金)残高の推移、借金(地方債)の推移のチェック、さらに財政指標から見た財政運営の健全性や弾力性、自立性の検証なども行っていますが、ようやく少しづつ理解が進んできたような段階です。

自治体の財政運営は、目の前で起きている事故・事件とは時間軸が異なると言われています。いま問題ではなくても、いずれ財政に悪影響が出てしまうことも多々ありますので、今の財政状況だけをみて良し悪しを判断せず、未来にどのような影響が出るのかまで考慮した審議を行っていきたいと思います。

ちなみに最近では、久喜市の財政が赤字続きだということで、市民の方から、その意味の説明を求められました。

久喜市の財政状況を見ると、単年度収支は黒字ですが、基金を切り崩して財政運営を行なっていますので、たしかに実質単年度収支は赤字となっています。その状況は、H28からずっと続いています。この理由が過剰な行政サービスの影響ということなのか、高齢化や人口減少という社会背景によるものなのか……。数字の裏側にあるものは複雑に絡みあっていて、すぐに答えが出るものではないかもしれませんが、自分なりに深掘りしているところです。

またその一方で、久喜市の地方債(借金)残高は減少しています.またそもそも基金とは使うべきタイミングに備えてあらかじめ積み立てているものですので、単年度で見た時に赤字であることよりも、切り崩した貯金を何に使っているかの方も重要だという視点がありそうです。

いずれにせよこのような指標は、他の指標と同じように、財政の全体を表す数字ではなく、ある一方向から見た数字であるということもしっかり市民の皆さんに伝えられるようにならないといけません。

どんな議案も、賛成するにせよ反対するにせよ、理由はいくらでもつけられます。だからこそよ客観的にわかりやすく市民の方々に伝えていかなければならないと感じています。

そのためにもまずは、9月議会が終わる頃には、本当の久喜市の財政状況が見えてくるように、昨年以上に気合を入れて審議したいと思います。

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