本日、久喜市の公共施設個別施設計画の進め方に対して軌道修正を求め、またあるベテラン議員の心外な発言に対して強く意見を述べました。
※写真は久喜市議会2024年11月定例会議での一般質問のときのものです。
本日、一般質問を行いました。
今回の大項目は以下の3つでした。
- 公共施設個別施設計画の遂行に向けた提案
- 災害時のトイレ確保に向けた対策の推進
- 南栗橋8丁目周辺の開発進捗と課題の整理
一般質問では、毎回、久喜市が抱える課題の解決、そして市全体の利益につながる提案をすることを目標に、市民の皆様の声をもとにテーマを決め、十分に調査をした上で臨んでいます。
公共施設個別施設計画の遂行について
本日の一般質問では、公共施設個別施設計画の遂行に向けた提案として、学校施設を活用しながら計画を進めるべきことを提案しました。
久喜市内には、市が管理する集会所が6箇所あり、これらの施設を除却する計画が進められています。一方で、ある集会施設を利用している住民の方々が存続を求める署名活動を行い、市がその計画変更を検討する状況になっています。しかし、仮にある集会所で地元の要望活動によって存続が決まった場合、他の集会所でも同様の署名活動が起こり、結果的に、計画全体に強い影響を及ぼしかねません。
そこで私は、
- 集会施設の管理主体を統一すること(市は管理しないこと)
- 1人当たりの集会所面積を地区間で公平にすること
この2点をしっかりと担保し、すべての市民に公平な計画であることを久喜市民全体に説明できることが、計画どおりに遂行する上での重要なポイントであると考えました。ちなみにこの考え方は、「統廃合だけでは対応できない! ポストコロナ社会の公共施設マネジメント」を読んで参考にさせていただいています。
現在、市が管理する集会所は6つ(東町集会所、本町集会所、太田集会所、栗原記念館、花みずき会館、地域交流センター)あり、すべて久喜地区にあります。一方、久喜地区以外の菖蒲・鷲宮・栗橋では、集会所はすべて地元管理となっており、自治会費や利用料などで運営されています。この状況は管理主体の面で地区間の公平性を欠いているため、まずは全地域で地元管理に統一すべきだと考えています。
また、1人当たりの集会所面積についても確認しました。執行部から示された数字は以下の通りです。
- 計画実施前 → 計画実施後(m²)
- 久喜地区:0.11 → 0.09
- 菖蒲地区:0.10 → 0.16
- 鷲宮地区:0.11 → 0.15
- 栗橋地区:0.15 → 0.11
この数字を見る限り、計画によって地区間の公平性は確保されていると感じますが、この数字は文化会館を除いた数字という前提付きの答弁だったので、念のため文化会館も含めた場合の数字も確認しました。久喜市には、現在、久喜市総合文化会館・栗橋文化会館・菖蒲文化会館の3つの公共施設があり、これらを一つに統合する案が検討されています。現在、文化会館ではサークル活動や子どもの発表会などにも利用されていることから、その影響も考慮しての質問でした。
- 文化会館を含めた場合(m²)
- 久喜地区:0.23 → 0.29
- 菖蒲地区:0.29 → 0.16
- 鷲宮地区:0.14 → 0.15
- 栗橋地区:0.26 → 0.11
地域のコミュニティ活動の継続は重要ですし、存続を求める方たちの気持ちもわかります。しかし、繰り返しになりますが、もしこの運動によって仮に除却方針が撤回されることになれば、他の公共施設でも同様の反対運動が起こり(実際、他の集会所でも署名活動を起こす方がいるという話がわたしの耳にも入ってきています)、公共施設個別施設計画全体が頓挫してしまうこと、そして老朽化した膨大な公共施設が後世に残ってしまい、維持管理の負担を後世に強いることになることを最も懸念しています。だからこそ、計画の根幹を覆すような判断は、久喜市の未来にとって最適なものだとはわたしには思えないのです。だからこそ、活動の継続ができる代替え施設として、学校を有効活用すべきだと提案しているのです。
ベテラン議員とのやり取り
一般質問の場で上記のような意図のもとで質問をしたわけですが、わたしが議場で話している最中に、あるベテラン議員から「どうしても久喜地区を悪く(広く?)見せたいんだな」とヤジを飛ばされました。私は誰かを悪者にするつもりもないし、意図的にどこかの地区を広く見せるような意図も持っていません。そして心外な言葉に、わたしはマイクを通じて、自分の意図である「市全体の利益を考えて質問している」ことをしっかり宣言しました。
質問の映像が公開されましたら、何らかの形でご案内させていただきます。
そして議会終了後、そのベテラン議員の控え室を訪れ、年上であることには敬意を表す必要があると考え「言葉遣いで失礼があったらすみません」と伝えた上で、「ただ、わたしはどこかの地区を悪く言ったり、広く見せたりする意図は全くない」と改めて説明し、「なぜそのように感じたのか」を尋ねたところ、「文化会館を入れたら広くなるだろ。俺がそう感じたんだからそれでいいだろ」と言う主旨の回答でした。
最初に敬意を表したことがバカらしく感じてしまいましたが、ぐっと我慢して、「なぜ公の場で、私の一般質問の時間に、個人的な感想をわざわざ聞こえるように言うのか」と尋ねました。しかし、そのベテラン議員は「言い訳なんかしに来なくていい」と言いました。私は言い訳をしに行ったのではなく、対話を求め、その議員の発言に対して疑問を投げかけるために控え室に話をしに行っただけです。あまりに横柄な態度に、わたしもさすがに声を荒げてしまい、「言い訳なんかしてませんよ!」と言うと、ベテラン議員さんは帰ろうとしたので、「なぜ議場でわざわざ聞こえるように言ったんですか?」と質問しながら彼の進行方向に向かって一緒に歩こうとしたところ、今度は「ぶつかってくるな」と言ってきました。「ぶつかってないですよ、そもそもそっちから言ってきたことでしょ!」と大声で言い返しました。その後、彼はそのまま帰ってしまいましたが、あまりの横柄さと対話姿勢のなさ、そして門前払いのような態度に、悔しさを感じましたが、すぐに冷静さを取り戻し、声を荒げてしまったことを、周りにいた全ての議員さん、そして職員さんに伝え謝罪しました。
その後、他の議員さんから会派を超えて「瀬川さんの気持ち、わかるよ」「よく言ってくれた」「今度ゆっくり話しましょう」といった声をいただきましたが、とはいえ、周囲にいた皆様の中には不快な思いをさせてしまった方もいらっしゃったかと思います。申し訳ございませんでした。
終わりに
今回の一般質問では、自分のストレートな意見を伝えつつ、公共施設個別施設計画の進め方について疑問を投げかけ、そして提案したつもりです。公共施設個別施設計画の遂行は、久喜市の未来に大きなインパクトを与える最も重要な課題です。そして今の久喜市の財政状況を考えれば、年間49.5億円の削減効果を見込んでいるこの計画を、しっかりと進めることが、久喜市の未来にとって不可欠だとわたしは考えます。
いま存続活動をしている方々の本質的な望みは、「当該施設を存続させること」ではなく、「市民活動を継続すること」だと推察し、一般質問でもその旨の答弁をもらっています。だとすれば、代替施設を提示することで存続活動をしている方々の一定の理解は得られるのではないかと、わたしは考えています。
また、今後は施設利用の実態についても、ヒアリングを行う予定です。私の周りの若者や現役世代の方からは、「自分たちの税金で管理されていることを知らなかった」「利用したことがない施設を維持するのは負担になるから除却するべきだ」との声も寄せられています。
地区間・世代間の負担の公平性を確保するためにも、集会施設の維持管理は地元で行い、計画の必要性をしっかり説明し、市民の理解を得ることが重要だと考えています。今後も引き続き、市民の皆様の声を聞きながら、公共施設個別施設計画を計画通りに遂行できるよう提案していきたいと思います。
なお、今後、このような課題は、久喜市以外でも起きえることだと思います。もし全国でも似たような事例がございましたら、情報をご提供いただけましたら幸いです。
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