令和5年6月定例会が閉会しました
さる2023年6月12日から7月6日にかけて令和5年6月定例会が行われ、令和5年度久喜市一般会計補正予算(第3・4号)をはじめ、市長提出議案当初議案9件(議案6件・報告3件)、市長提出追加議案3件、議員提出議案5件が審議されました。
補正予算の内容は下記の通りです。
令和5年度久喜市一般会計補正予算(第3号)可決
第3号補正による補正額は1億8950万3千円、補正後の予算額は545億677万7千円となりました。
1.物価高騰への支援
(1)物価高騰による事業者への支援
・商店街の支援(防犯灯のLED化)
・交通事業者支援
(2)物価高騰による福祉施設への支援
(3)物価高騰による指定管理者への支援
2.学校給食センターの空調設備の改修と恒久対応策
この議案審議を通じて、特に公共施設の管理に対する課題が改めて浮き彫りになりました。また施設の修繕の細かな議論の中では、今後の対応策について、難しい判断を迫られました。久喜市は寒冷地ではないため、各公共施設は基本的に凍結対策は施されていません。寒冷地ではないのに、寒冷地対策をとることは、過剰投資にもなりかねず、建設する際にそのような判断をするのは非常に難しかったのではないかと推測します。また運用においても、10年に一度と言われるような寒波が訪れ、イレギュラーな対応を強いられることになり、ノウハウも少なく、事の重大さも想像が付きにくいがゆえに、担当者の対応のミスも起きやすかったはずです。今回の事象では、寒冷地ではないにも関わらず、実際に凍結が起きてしまいました。共用開始して1年半で故障してしまったことは残念でなりませんが、今回のようなケースを今後に生かしていくためにも、公共施設の管理にはさまざまなリスクを考慮した設計や運営が必要であることを認識し、今後の議会での発言に活かしたいと思います。
なお今回の補正予算では、破損箇所の修理と今後に向けた設計を行い、最終的には、令和6年の当初予算で工事費用が計上され、令和6年の冬に恒久対策工事が完了する予定です。
令和5年度久喜市一般会計補正予算(第4号)が可決
第4号補正による補正額は1億2110万3千円、補正後の予算額は546億2758万円となりました。
1.庁舎の排水管調査
2.小・中学校の外壁改修
公共施設の相次ぐ不具合に対し、私も所属している会派、久喜みらいの会で要望書を提出。久喜市も呼応するように迅速に予算措置をとったかたちになりました。
議会では老朽化した公共施設への市の対応に対して厳しい意見が出ました。管理体制の甘さが指摘されたり、責任の所在を問う意見まで出たりしました。またメディアも、歩調を合わせたかのように同じ論調で批判的な報道がなされました。
わたしは議員になる前にメディアで活動していた身ですので、今回の一連の流れには、少し思うところがあります。
今回の報道は、久喜市で起きたようなことが今後日本全体で起きていくことを考えると、久喜市を題材にして、社会全体に警笛を鳴らすという意義はあったのかも知れません。しかし久喜市を良くしようと頑張っている人たちは、今回の一連の報道を残念に感じたのではないでしょうか。報道されたこと自体に嘘はないはずですし、久喜市の取った対応に批判的な意見が出ても仕方ない点は確かにありましたが、全く関係のない政策までもが悪であるかのような久喜市全体に対する批判的な報道は、ある事象の一部だけを切り取ったという側面があるということも、市民の皆様には理解してもらいたいところです。
近年は、メディアのアクセス至上主義・視聴率至上主義が蔓延り、ニュース・報道番組はバラエティ化・エンタメ化が進んでいます。わたしたちは、メディアが視聴率やページビューを稼ぐために作った情報を鵜呑みにせず、作られた情報から真実を見抜き、正しく判断する能力を身に付けたいものです。
本来、報道は公平性が担保されなければならず、取材対象に偏りをださず、さまざまな材料を読者に提示する姿勢が重要です。事実のオモテとウラをしっかり伝え、よりフェアな政治報道をするメディアを信用すべきだと感じるとともに、メディア全体が同じ論調に染まってしまう危険性を強く感じました。
そしてもう一点、感じたのは議員としてのあり方です。議会を構成する議員が行政のチェック機能を果たさないといけないのは間違いありません。しかし、その立場は不具合が起きた時に結果を見て後出しで批判するために使うだけではなく、むしろこのような事態を未然に防ぐためにもっと事前に自らのチェック機能を働かせるべきだと感じます。
「もっと久喜市を良くしてほしい」
「暮らしやいのちを守ってほしい」
「生活を豊かにしてほしい」
「私たちの苦しい現実を知ってほしい」
といった市民の方々の根本的な要求に応えていくためには、執行部と議会が市民の声に耳を傾け、互いに緊張感を持ちながらも、車の両輪の関係で前に進むことが不可欠だと思います。そして私もそのような関係の中で、議員の役割をまっとうできるようになりたいものです。
ちなみに、議会でも報道でも、正しくできていること、うまくいっていることは余程のことじゃないと取り上げられません。特にWebやSNSの世界では、ネガティヴなことに反応する人が多いので仕方ないところではありますが、久喜市を本当に良くしたいなら、久喜市のここがいいところだよ!ってもっと声高に叫んでもいいのではないかと思います。
久喜市を良くするためにアクションを起こしている人だってたくさんいます。ネガティブなことだけではなく、ポジティブなことにも光を当て、公平かつ公正な材料を与えていくのも報道の役割であり、議員もその役割を担う必要があるんじゃないかと感じます。
今回の議会では、メディアのあり方、議員としてのあり方を強く考えさせられました。
まだまだ政治の世界のことが理解できていませんが、今回感じたこともこれからの議員としての活動、そして地域人としての活動に活かしていけるよう、この休会期間中もしっかり勉強したいと思います。
最後になりますが、今回の議会の一般質問では、議員として力を入れて取り組みたい課題である「地域の経済振興」を主なテーマにし以下の内容で構成してみました。
1 クラウドファンディングを活用した地域経済振興について
2 マルシェを活用した新たなマーケットの創出と地産地消の促進について
3 高柳地区の産業基盤整備の進捗状況について
4 市政情報の伝達について
もし興味がありましたら下記のリンクから動画をご覧くださいませ。
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