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地域の課題や災害対応について議論していると、時折こんな言葉を耳にします。

「行政と戦うべきだ」

「権力と対峙しないと変わらない」

確かに、行政を厳しくチェックすることは大切です。

議会の重要な役割の一つでもあります。

しかし、本当に目指すべきものは「対立」なのでしょうか。

先日の防災講演会で、台風19号の被災からの復旧・復興に取り組んできた久保田紀之さんのお話を伺いました。

久保田さんは、行政と対立するのではなく、住民自治と行政の協働によって復旧を進めてきた方です。

その活動の中で、周囲からこんな声を投げかけられたこともあったそうです。

「なぜ訴訟を起こさないのか」

「なぜ権力と戦わないのか」

しかし久保田さんは、対立ではなく「協働」を選びました。

結果として、復旧・復興のスピードは大きく上がったと言います。

行政を敵とみなしてしまえば、そこには壁が生まれます。

互いに警戒し、時間がかかり、物事が前に進みにくくなる。

一方で、地域の住民と行政が同じ方向を向けば、できることは大きく広がります。

災害対応のような一刻を争う場面では、その差は決定的です。

議会で感じた「対立をつくる空気」

私自身、1期4年間の議員活動の中で、強く感じたことがあります。

それは、議会の中に「明らかに対立構造を作ることに力を注ぐ人たちがいる」という現実でした。

確かに、地方議会の二元代表制における議会の役割の一つは、行政のチェックにあります。しかし、そのチェック機能は、有効活用すれば、軌道修正をかけながら政治を前に進められるし、悪用すれば、政治を止めてしまうこともできるわけです。

そして、細かな粗探しをし、誰かを悪者にし、議会が混乱し、その中で私たち議員自身もまた、巻き込まれていく場面がありました。

本来、議員は街を良くするために市民から選ばれた存在です。そして行政職員もまた、公僕という立場を自ら選び、地域のために行動する仕事を志して行政の世界に入った方々です。根本の志は同じで、地域の未来を思う仲間でもあるはずです。

だから、いまの久喜市議会の現状に、心の中では疑問に思いながらも、言葉にできない行政職員の方々も多くいるのではないかと感じています。

本当に戦うべき相手は何か

私は、体制側でも権力側でもありません。

市民の方々から選んでいただいた市民側の人間です。

市民の代表として、責任ある立場で、この街をより良くしていくために存在しています。

だからこそ、同じ志を持って協力しあえる仲間が必要です。

厳しい意見を言ったり、時に軌道修正を促したりしながら、ともに街をよくしていくことが理想です。誰かを悪者にしたり、敵を作ったりする政治ではなく、課題を解決する政治に取り組みたいですね。

でも、実はこう思っている人、多いのかもしれません。

先の衆議院議員選挙でも、そうした国民感情が大きく影響した選挙結果になったのではないかとも感じています。

いま多くの人は

「批判したり対立したりして、しょうもない喧嘩ばかりしていないで、俺たちのためにちゃんと働いてくれよ」

こんな気持ちで政治家を眺めているのではないでしょうか。

対立のための対立ではなく、

住民と行政、そして議会がそれぞれの役割を果たしながら、より良い街をつくっていく。

本当に戦うべき相手は、行政ではありません。

災害のリスクであり、地域の課題であり、そして「どうせ変わらない」と諦めてしまう空気なのではないでしょうか。

敵は誰なのか。これからもこの街の未来のために、責任ある行動を積み重ねていきたいと思います。

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